インタビュー

アウトドアの達人 清水国明に聞く!【最終回】

清水国明さんバナー【最終回】「都会の中でのアウトドア」に関する清水さんの想い

登山や野外フェス、サイクリングにバーベキューなど、近年活気を見せているアウトドアの世界。最近では、“アーバンキャンプ”、“都心でのバーベキュー”など、普段の生活に近い環境の中で実現する、新たなアウトドアスタイルにも注目が集まっています。

なぜ今、「アウトドア」なのか。「アウトドア」にかかわることで、私たちの生活はどのように変わるのか。そして、今注目の「新たなるアウトドアスタイル」の本質は、どんなものなのか。

テレビ・ラジオの司会やコメンテーター、新聞・雑誌への執筆など幅広く活躍しつつ、芸能界きっての自然環境派・スローライフ実践者としても知られる、“アウトドアの達人”清水国明さんに、お話を伺いました。


前回「アウトドア人口増加の背景には、“便利な生活の中だからこそ感じるストレスを、手軽に解消したい”という現代人ならではのニーズがある」と語ってくださった清水さん。“手軽”なアウトドアに注目が集まり、都会でアウトドアを楽しむスタイルが浸透しつつありますが、その際、気をつけなければいけないポイントがあるといいます。そのポイントとは…?


都会のアウトドアは “サービスの過剰さ”に走ってはいけない
「僕自身は、山梨県の河口湖や山口県の瀬戸内海の無人島で、本格的なキャンプ体験やアウトドア体験ができる施設を運営しています。そして、その場所をフィールドとして使う、アウトドアを通じた社員研修プログラムなども立案・運営しています」と語る清水さん。

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一方で、「本格派の僕ですが、都心でやるキャンプやアウトドア体験も大事だと考えています」と続けます。

「都心でやるキャンプを、僕は“アーバンキャンプ”と呼んでいます。“都会から離れる気がないのに、キャンプやアウトドアをしたい人”が、いきなり本格的なアウトドアにチャレンジするのは難しい。そうではなく、“手軽に” アウトドアにチャレンジする。そういう機会になる“アーバンキャンプ”は非常に重要だと思っています」

ただ、都会で行うアウトドアである“アーバンキャンプ”を考える際には、注意しなければならないポイントがあるといいます。

「そもそも、いくら手軽さや便利さを求めるからといって、アウトドアの本質から離れてはいけないと思います。日常の生活からドアを開けて外に出る“アウトドア”をやる際に重要なのは、“日常と同じように過ごすこと”ではない。いつもとは少し違う、不便だったり質素だったりする中で、頭も身体も動かして、体験を楽しむということがアウトドアの本質だということを、忘れてはいけないんです」

日常の便利さにサービスを近づけるのではなく、“都会の中で、体験を楽しめる場”であれ

清水さんは、「都会のアウトドアにおいては、サービスを豪華にすることだけを追いかけてはいけない」と語ります。

「“手軽さ”を謳って初心者でもアウトドアに取り組みやすくすることと、“サービスを豪華にすること“は全く別のこと。そのあたり、デジサーフさんがやっているBBQの楽しみを“もっと身近に、簡単に”実現するための都心のBBQサービス『デジキュー』は、バランスが取れているなと思いますね。BBQのハードルを下げて“手軽さ”を体現しつつ、アウトドアの楽しみをきちんと感じられるようにしている。うまいバランスだと思います」

「炭をおこすなど、初心者にとってハードルが高すぎる部分は、“手軽に”してあげてもいいんです。特に今都心に住む若い人たちは、車を持っている人が少なくなっている。BBQにしか使わないような機材をわざわざ運んだり、それぞれの自宅から電車では行きにくい郊外に集合したりするのはとてもハードルが高い。だったら、駅近(エキチカ)のみんなが集まりやすい場所に“場を用意して”、“重くてかさばるBBQ機材は貸してあげる”というのは、ちょうど良い“手軽さ”だと思います」

「でも、機材などは用意されているものの、何を/どのように焼いたり/蒸したり/炙ったりして楽しむのかという“体験”部分はしっかりと余白として残っている。それは、日常の中で、席に座って出てくる食事を食べるのとはわけが違いますね」

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「最終的には、デジキューのような都会のBBQをきっかけに、本格的な環境のアウトドアにも興味を持ってもらえると嬉しいですね」と語る清水さん。

「都会のアウトドア体験であっても、日常との落差がないほど便利すぎると、せっかくアウトドアをやっているのに、感動を感じることができない。感動は、ある意味 “期待値とのギャップ”ですからね。日常から離れてアウトドアな空間(少しだけ不自由な空間)で目いっぱい”体験“をして過ごして、帰ってきたらいつもの便利な日常を実感して、感動する。それにより充足感も得られる。最初は、都会のアウトドアからで良い。そして徐々に、本格的な環境のアウトドアにもぜひ興味を持ってもらいたいですね」


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清水 国明(しみず くにあき)

タレント、NPO法人河口湖自然楽校 楽校長、山梨学院大学現代ビジネス学科客員教授、所沢市教育委員、全日本チェンソーアート協会 特別顧問、災害出動型RVパークPJプロデューサー

1950年福井生まれ。73年にフォークソングデュオ「あのねのね」でデビューし、「赤とんぼの唄」が大ヒット。以来、テレビ・ラジオの司会やコメンテータ、著作、新聞・雑誌への執筆など幅広く活躍。芸能界きってのアウトドア派としても知られ、釣り・キャンプ・ログハウス作り、ロッド・ナイフ制作等々、自然体験イベントや環境講演会などの活動も多数。95年よりアウトドアライフネットワーク「自然暮らしの会」代表。2003年に山梨県河口湖に移住、04年「NPO法人河口湖自然楽校」を設立。05年にアウトドアパーク「森と湖の楽園」(山梨県河口湖)を開園。14年に埼玉県所沢市教育委員就任。

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芸能界きってのアウトドア派、富士山の麓で暮らす 清水国明が森の中に作ったゲストが主役のキャンプ&BBQ場

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